佃
暑くなってきた。駅の階段を上る脚が重い。撮影地に行く途中から汗をびっしょりかいてしまった。それでも電車の中は女性達の香水のお蔭で汗臭くならずにすんだ。
本来スケジュールに従っていれば今回の撮影地は原宿だった。だが急に佃に行きたくなったので予定を変更した。
佃には古い町並みが残されていると聞いて知っていた。それに20年前に田中長徳先生がタワーマンションに引っ越すという話をしていた頃から行ってみたいと思っていた。
佃・月島はもう大きく開発されているのかと思ったが、意外にも昔ながらの長四角の家屋の塊が広い範囲で残されていた。そのせいでか私としたことが似たような隙間写真を何枚も量産することになってしまった。