西荻窪
現代人の画像に対する方向性のひとつが加工ではないかと考えている。プリクラやスマホで行われるところの、現像やレタッチを超えた加工である。
それはもう写真という言葉が当てはまらない、完全に非現実的なもの。ワンピース・ナルト・ドラゴンボールの世界観のように強力に変身した自分、世界を変えられる自分。
我々の世代でも変身願望はあった。ウルトラマン・アイアンキング・仮面ライダーなど。それらに凝った人間は8ミリの方向へ行った。それでも写真は写真。全くの別物であり、写真独自の良さを知っていた。
現代では写真そのものの良さを知らないのか、写真とグラフィックの違いが分からなくなっている。何もいじらないのが良いんだがな。それだから我々はJPEGおじさんに凝り固まってしまうのだ。
写真をもっといじり回せるようなソフトがカメラには付属していないものかと言う若者がいた。そういう理由でカメラはいらない、スマホがいいというのが最近の流れだ。フイルム時代はネガを針で突いていたりした。今はレタッチがあたりまえになっている。でも実際に現実ではないのだから、そんなものは写真ではない。
11枚目からが南口になるが、西荻窪は北口と南口の雰囲気が全く違っていた。