成増
ユーチューバーの矢沢氏が良い事を言っていた。「インスタ写真は現代の印象派なのか」「インスタ世代が業界の決定権を握っている」ということだ。もう昔のように「レンズで重要なのはシャープネスだ」とか、「ピントが合ってないのは写真じゃない」なんて言う時代ではないようだ。現代写真は感じが良ければ全て良しというもの。加工はやり放題、ピントなどはだいたい合っていれば良し。私流に例えるならば、「落穂拾い」のミレーなどの写実主義は、絞りを絞り込んでカッチリ撮る職業カメラマン。「散歩、日傘をさす女性」のモネなどの印象派は、絞り開放で撮影する作品写真家。ちょっと違うような気もするが、そんな印象だ。
成増は地下鉄と東武線が通っている。地下鉄側は面白味には欠けるが、都会的で爽やかな印象を受ける。東武線側は急にゴミゴミと汚ならしくなるが、撮影は楽しい。
新高円寺
40mm
典型的な一本だけ長く続く商店街である。変化に乏しく、ワンパターンな絵の連続ループに陥りやすい。
健康診断があり、心臓の異常が発覚した。おまけにピロリ菌の疑いもあるというダブルパンチだ。狼狽えて何も考えずに衝動的に撮影に来てしまった。撮影中も心なしか胸が重かった。通行者達の目も冷たく感じる。そして撮影自体にも手応えが得られなかった。そんな上手くいかない日もあるだろう。
浦和
28mm
前回では28mm なんか無くてもいいなんてことを言っていたのではあるが。時間が経つにつれて、自分のシステムのラインナップの中に歯抜けがあることに居心地が悪く感じるようになってきた。本当はビオゴンが欲しいとも思うのだが、そこまで今は気力が無いので、一旦のその場凌ぎにメルカリでリケノンP28mm f2.8を2,800円で購入した。
まずは近所を試し撮りしてみた。カラーではボケ味がドヨーンとした感じで良かった。ピント位置が1.4mで背景がいい感じにボケることも確認した。そこから浦和での現場に投入した。当日は酷暑の厳しい日差しの中であった。カラーからモノクロに転換した差異が大き過ぎた。絞り開放では全体的にフレア気味だ。ハイライトが飛び易く、滲みも激しい。ボケ味もカラーの時とは大きく荒れ気味だ。モノクロの設定はもう少し煮詰める必要がありそうだ。
夏休み中の浦和は車の列が出来ていたが、何の列かは分からない。埼玉第二の街にしてはボリュームが不足してるように感じられた。